ヘルシンキの建築
ミュールマキ教会(1983) 設計:ユハ・レイヴィスカ
ヴァンターにあるこの教会を見たくて朝早く出かける。着いたら中には誰もいなくて私達のために照明を点けてもらう。驚くほどモダンで軽やかで降り注ぐ光と照明が美しい。祭壇横に吊り下げられたファブリックも新鮮。しばらくぼんやりと佇んでいました。
オタニエミ礼拝堂(1957) 設計:カイヤ&ヘイッキ・シレーン
ヘルシンキ工科大学の敷地内にある礼拝堂。詳しい場所は分からないのでとにかく大学まで行こうとバスに乗り、着いたらかなり大きなキャンパス。大学もアアルトの設計。道に迷っていると偶然に日本人の留学生に出会い、学校の授業はすべて英語でされていることを聞き、さらにヘルシンキでは中学の教科書が英語だとも聞き驚きました。日本は大丈夫だろうか・・・
ようやくたどり着いて、外観からはこれが礼拝堂だとすぐに分からない。誰もいないのでおそるおそるドアを開けて入る。目に飛び込んできた光景にハッとする。祭壇の後ろは全面ガラスで森の緑を背景に白い十字架が浮かんで見える。その最初の印象で全てが決まった。後ろからは高い位置にある半透明の窓から柔らかい光が降り注ぐ。
こちらの教会はどこも光の採り方が斬新で美しい。
テンペリアウキオ教会(1969) 設計:ティモ&テウオモ・スオマライネン
市内の中心地区にある教会なので観光客も多い。フィンランドは岩盤が多くこの場所も最初は岩を撤去して建てる予定だったのを建築家が岩を活かして建てる提案をしたとのこと。グルリと周りのトップライトからの採光と天井の銅線の渦巻き、独特の建築になっている。
国立現代美術館 キアスマ(1999) 設計:スティーブン・ホール
ここは美術館だけれど写真は自由。設計はアメリカの建築家。どうやって設計図を描いたのだろうかと不思議に思うほど空間は複雑。しかしここも例外なくトップライトを設けていていろいろな光を楽しめる。窓から見える景色も見え方も歩く度に変化する。